兆し #2

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「これって間違いじゃないよね?なんか信じられないよ……」 咲穂の言葉にソッと身体を離すと咲穂は恐る恐る自分のお腹に手を乗せた。 その手は微かに震え、咲穂からは何とも言えないような緊張感の様なものを感じ取れた。 「どうだろ。市販の検査薬だからな」 「え!?」 軽く言う俺の言葉に咲穂は驚きを隠せないと言った顔で俺を見てきた。 ―――間の抜けた顔…… 我慢できず、声を出して笑ってしまった。 「え、何?何で笑うの!?」 訳が分からないと言った感じでオドオドと慌てふためく咲穂に 「嘘。多分、間違いないと思う。でも、明日ちゃんと病院に行って調べてこよう」 ポンと頭に手を置き、咲穂に優しく笑いかける。 「うん」 小さく頷くと、咲穂はほんの少し照れくさそうに笑った。 ―――すごく幸せだと思った。 .
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