幸せの瞬間

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「それは無理」 意味が分からない。 何が無理なのか分からないが、昨日からこの一点張りなのだ。 「各務さん」 「はい!」 看護婦さんに呼ばれ、私はやたら元気良い返事と共に反射的に立ち上がってしまった。 そんな私を見て笑うユキを横目で睨む。 「あ、ユキはここで待っててね」 当たり前のように中まで着いて来ようとするユキを止め、1人で中に入った。 話は色々、訊いていただけに見られたくはなかった。 中に入った瞬間、緊張でピンと背筋が伸びる。 独特の雰囲気。 簡単な問診の後、看護婦さんに噂の台に案内された。 「下着だけ脱いでココに座ってください」 恥ずかしさを堪えながら言われるままに下着を取り、台へと座った。 スカートを履いてきてよかった―――心底、そう思ってしまった。 .
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