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「―――ごめんなさい……」
あまりのユキの剣幕に驚きながら謝りの言葉を口にする。
確かに私も不注意だった。
でもそれはユキにも原因はあって……
ここまで一方的に怒られるのは理不尽だと思い言い返そうと思ったが
「本当に気をつけてくれよ。心臓が止まるかと思ったじゃないか……」
急に私を強く抱きしめたかと思うと、弱々しいユキの言葉に思い留まる。
―――酔っぱらっているせいだろうか。
なんか事を大袈裟に取り過ぎている気がした。
「大丈夫だよ。ユキ、酔っぱらってるの?この高さから落ちたってたいした怪我もしないよ」
「え!?」
相手は酔っ払いだと割り切り宥めるように言う私にユキが驚きの声を上げ私の顔を覗き込むように見てきた。
「―――違うのか?」
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