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そんなセフィーに、助け船が出される。勿論、その相手はコーネリアだ。
「何を馬鹿なことを言っているのだ、お前は」
「なっ、馬鹿ってなによ、馬鹿って。実際に教えてくれなかったのは事実じゃないの」
まぁ、コーネリアの言いようにも問題はあるのだが、それに噛み付くカルディナ。
「ならば聞くが、お前は何故、セフィーが教えなかったのか考えたのか」
「うっ、それは」
痛いところをつかれ、言葉が出ない。勢いが弱まった所へ、一気にまくしたてる。
「理由は至極当然、お前に上級魔法の魔方陣を理解する力が無いからだ」
魔法を習得するに至って大事なのは、詠唱と魔法に必要な魔力、そして肝心なのが魔方陣に描かれている図式と、理論を正確に理解すること。これが欠けては、正確に詠唱を唱え魔力が十分に足りていても魔法は発動しない。
魔法のランクが上がれば、自ずとそれらは難しくなる。カルディナは決して頭が悪いわけではないが、学力は並の上。このことから、上級魔法を修得するには難があり出来たとしても時間が掛かるのだと判断した、セフィー。
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