落ちこぼれ主人公

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此処は貴族の子達を育成する、インペリアル学園高等部校舎、一学年Aクラス。 季節は春。入学式が終わり高等部へと進級した生徒たちは、教室の中で思い思いに過ごしている。 仲の良い友達と話している者、新しく友達を作り話している者、静かに教師が現れるのを待つ者などなど様々。 そんな賑やかな教室の中、教卓から向かって右奥。窓側に面している机に座り、静にボーっと頬杖をつき窓の外を眺めている少年がいる。 髪の色は栗色で少し長めの髪をゴムで後ろに纏めている。目は透き通る様な碧。 顔立ちはまるで少女の様に整っていて、中性的な印象が強く。体の線は細く見るからに(癒し系)の穏和な雰囲気を漂わせている。 教室の中の賑やかさなど無縁の様に、窓の外を眺めていると、唐突に肩を叩かれた。 「よっ」」 「わぁ」 「なぁーに、ぼーっとしてんだよ、セフィー」 「何って、別に何もしてないけど、行きなり後ろから脅かさないでよ。バル」
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