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言葉を掛けたのは、SSSランク、二つ名を劫炎の覇者。インペリアル学園学園長こと、レイトス・トライハルトであった。ブロッサ国国王に軽く頭を下げて返すと話を続ける。
「今、此処に居らせられる皆様が感じ取っている、無色の剣帝の魔力は、その一端なのですから」
「それは、どういう意味じゃえ、劫炎の覇者よ」
と南の国、ラフテル国王。
「我々は御主には遠く及ばないが、人や魔力を見抜く目はある。その我々が、他者の力量を見計らい間違えるとは思えんのじゃがえ」
この言葉に、この場に居合わせている者達は同意を示している。それでも、レイトスの顔色は何一つ変わらない。
「えぇ、確かにラフテル国王様が言う通りでございます。私の眼から見ても彼の魔力は、Aランク程度」
抗議をしたにも関わらず、賛同の意を見せた。何を考えているのやら、さっぱり検討の付かない。だがこれも、レイトスが次に口にした言葉で直ぐに理解出来た。
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