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「あぁ、これは失敬、ラフテル国国王。今の言葉は、適切ではありませんね。私も直に彼がリミッターを解除するところは見ていないのですが、彼がリミッターを解除したであろう状況に出くわしました」
「ふむ、見てはいないのに状況に出くわした、とな。とすると魔力災害にでもあったのか、お前さんの学園で」
ブロッサ国国王が言う魔力災害とは、魔力過多症者が大量に続出したさいに使われる災害用語である。
「ブロッサ国国王が、言われる通りです。今から丁度、三ヶ月前。我が校で行われた魔術大会が終わったその日に、魔力災害に見舞われまして。その時に、その魔力を識別したところ、無色の剣帝の魔力だと判別しました。こはサキース講師も同意を示しています」
その時の魔力過多症者はていどの差はあれど、生徒は勿論のこと、集まった保護者までもが捲き込まれている。なんとも、はた迷惑なことをしでかしたセフィー。
「ほおぅ、白銀の死神も同意見か。それで、その時に感じ取った無色の剣帝の魔力は、どれ程だったのだ」
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