全国魔術大会

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「へぇー、そうだったの。でも、今思えば尖羅の能力って私達知らないのよね。いったい、どんな能力なの」 「僕の尖羅の能力は、特殊系だよ。能力は、尖羅の刃に触れた物の重さを倍にする質量変化能力」 一度で、倍。二度触れれば、更にその倍。こうした感じで、重さが増えてくのである。しかも、質量を変えるタイミングは、自分で決めれる。 「それはまた、使い勝手のいい能力じゃない」 そう褒めるカルディナであったが、フィルドはそう思ってないらいし。その証拠に、苦笑いなんかを浮かべている。 「その逆だよ。結構、使い勝手が悪いんだ、この能力」 ちなみに女性徒の場合、水霊を一度消して、新たに呼び出せば質量は元に戻っていた。あくまで、尖羅の質量変化はフィルドの眼が届く限られた範囲のみに作用するもの。通常の空間から切り離された亜空間に仕舞われた物に、持続して効果は与えられない。 女性徒がそうしなかったのは、突然の変化にパニックを起こしていたから。それを狙って、あえて最初に攻撃が触れたさい質量変化を使わなかったのである。
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