全国魔術大会

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だが、この行動は男生徒にとっては侮辱以外のなにでもない。 「ふざけんな。だれが女相手に負を認めるか」 当然、男生徒は激昂。これに対するリリスの対応は、詠唱。 「来れ浄化の炎、燃え盛る大剣。迸れ、邪を滅する剣となりて、罪ありし者に死の制裁を」 リリスが詠唱を唱える間、男生徒もボケッとはしていない。リリスの詠唱を食い止めようと動こうとするのだが、動きに合わして炎輪結界が動き、その場から動かさないよう範囲を縮める。 「これが、最後のチャンスです。私は必要以上に、人を傷つけたくないんです。ですから、敗けを認めて下さい」 「けっ、何度も、同じ事を言わせんじゃねぇ。 契約に従い、我に従え、炎の覇王。浄化の炎を燈し、燃え盛る渦と化せ」 リリスが唱えたのは、火属性の上級魔法。対する男生徒も上級魔法を詠唱する。
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