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「そうかな。雷龍の帝さんが全国魔術大会に出るんなら、覚えておいて損は無いって言うから教わったんだよ」
「私も、氷結の乙女さんに似たような事を言われました。とても解りやすく教わって、簡単にマスター出来ましたよ。」
「へぇー、そうなんだー」
何やら色々と含む言葉をリリス達に返すとともに、カルディナはじろりとセフィーへを睨む。
「私にはそんなこと、ひっとことも言わなかったし教えてもくれなかったですよねぇ」
顔は笑っているが目が笑っていない。
「あ、いや、でも、その代わりに、中級魔法と詠唱破棄は教えたじゃない。あれも、そうとうな物だと思うよ」
ぞくりと、肌が泡立つのを感じたセフィー。必死に弁解の言葉を口にするのだが、カルディナは納得していない様子。
勿論、教えなかった理由はちゃんとある。だがそれを言えば、更にカルディナを怒らせてしまう結果になりかねないので言えない。
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