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「その点、二人はそれに足りる知識と理解力を持っていたのだろう」
ちなみにリリスとフィルドの学力は、学年内でトップクラス。だからと言って、最上級魔法を習得できるとは言い切れない。本来ならば、三学年の生徒ですら習わないのだ。
その点をふまえると、二人の知識と理解力は学生を越えているのかもしれない。
「と言うより、私としてはセフィーが羨ましいぞ」
「えっ、どうして」
「私なんぞ、マース相手にどれ程苦労したか。壊滅的にこ奴は理論系は駄目だったからな。そのせいで、中級魔法と詠唱破棄習得に多大な時間を浪費したのだぞ」
それでも、習得できたのは一重に、マースに戦闘センスがあったからだ。模擬戦での合格ライン、魔具の属性変化を利用した技の習得。こういった身体を動かす物を、もの凄い勢いで習得するので魔法の習得に時間を割けたのである。
「それでも、マースにしては頑張った方ですよ。本当に理論系は、壊滅的でしたから」
「本当に、以外だわ。中級魔法を覚えるなんて」
それだけ、並々ならぬ努力をしたのだろう。途中、気の短いコーネリアの事だから、マースの学習能力の悪さに癇癪し、ボコボコにしたのは閑話休題。
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