939人が本棚に入れています
本棚に追加
/810ページ
7つの剣の影に隠れ、接近。女性徒の持つハンマーは自身の視界も縮めてしまうため、それをカルディナは利用し背後を取る。
両手に握る二つの剣を振り上げ、呆気なく終わりかと思いきや。
「あまいわね」
始めて女性徒が口を開いた。それと同時に、防御へと使ったハンマーを地面から軽く宙に浮かし地を打ちすえる。
「げっ、うそ」
足元に今までと同じ感触が伝わり、慌ててその場を跳びすさるカルディナ。
案の定、岩の槍が飛び出てきた。続けて二弾、三弾が来る。今までのように、大きく振り上げるモーションが無くなった分、攻撃スピードが上がっている。
(今までのは、単なる囮。私に能力発動条件を誤認させ、隙を作らせるつもりだったのね)
その読みは、まさに正解。カルディナ自身、岩の槍を作り出すには魔力を込めたハンマーをおもっきしり地面に打ちすえなければならないと思っていたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!