全国魔術大会

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九龍の能力が剣を自在に操る事と誤認していた女性徒は驚愕を示し、反応が出来ずにまともにくらい水飛沫が飛ぶ。 カルディナの視点からではハンマーが邪魔をして、女性徒の姿が確認出来ない。しかし、手応えは何となくあった。 暫く、様子を伺う。するとカルディナの耳に、微かだが女性徒の声が届いた。耳を傾けてみると。 「大地に蠢く、地龍ノ壮嵐。我が声を引き金に、その大いなる力を解き放て」 (うっそ、まともにくらった筈なのに、詠唱してる。しかも、上級魔法) カルディナが驚く間に、詠唱は完成。狙いを定めるためハンマーを持ち上げ魔法を放つ。 「グランドドラゴン」 リングの石板をヒッペ返し、土で出来た龍が姿を現す。大きさは、岩の槍の三倍。質量もそうだが、それにスピードが加わり、まともにくらえばカルディナなどひとたまりもないだろう。 「っと、驚いてる場合じゃなかった。早く何とかしなくちゃ」
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