魔術大会本選

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「確かに、あの生徒は咄嗟に魔力を前方に集中して防いでたけど、流石にあの威力を全て防ぐには到底魔力が足りない。三、四発位は入ったかな」 予め、予想して取った行動と、咄嗟の判断では、違いが出るのも当たり前。 咄嗟の判断で、魔力を十分に集中出来なかった男子生徒の防御にたいし。予め攻撃を仕掛ける考えを持っていたフィルドの突き攻撃は、十分に魔力を尖羅に纏わせていた。結果、魔力を減しながらも、フィルドの突きは男子生徒の防御を貫いたのだ。 それを知った、リリスは。 「と言うことは、必ずしもフィルド君の攻撃が効かないってわけでもないのですね」 「そうだよ。あの生徒が全力で防御したとしても、フィルド君の攻撃は一撃位なら通る。このまま、白の速力を生かしながら攻めれば、相手はじり貧するのを待つだけになる」 「だとしたら、やっぱり可笑しいじゃない」 と、カルディナ。納得がいかないという表情だ。 「なおのこと、相手は使い魔を呼び出して、戦力に加えるべきよ。なのに、何故そうしないのよ」 控室でも、似たような事をカルディナは言っていた。その時は、、後から答えると返したセフィー。なので、今答える。
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