プロローグ

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一切の行動が取れなくなってしまった少女へと、男が一歩、また一歩とゆったりと壊れたからくり人形のようなぎこちない動きで迫る。 男が不敵に笑い青竜刀を振り上げる。 真っ赤に染まった月が青竜刀に付着した血液越しに見えた。 赤錆が自らの体を汚しながら突き進み、その薄汚れた刀身を新たな血液が赤黒く彩る。 少女の視界が黒く染まった。
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