悲劇のたかし

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2011年春。 まだたかしが中学2年だった頃の事。 彼はただの排出物製造機ではなく、自分の為に知恵を学ぶ未来ある子供だった。 成績は平均よりもやや下だが、それなりの運動が出来て友達もいた。 その日は天気予報が外れ、朝の日差しは見ることが出来ず、薄暗い灰色の空が広がっていた。 この頃には既に父ちゃんは事故で亡くなっており、母ちゃんとたかしだけの母子家庭となっていた。 ('A`)「遅れる遅れる~」 J( 'ー`)し「たかし??朝ご飯食べないと体力つかないよ??、しっかりお食べ」 少し乱れた制服に少しばかり大きな鞄を肩に背負い、そそくさと玄関に向かうたかしに母ちゃんは料理の最中に使用していた箸を片手に一喝する。 ('A`)「行ってきまーす!!」 たかしは家よりも学校に居たい子。 早く友達と会いたくて仕方なかった。 玄関のドアノブを押し、その身を外の世界へと走らせるたかしの表情どこかしら輝いても見えた。 その姿は母ちゃんの瞳には昔の父ちゃんと重なって見えていた。 J( 'ー`)し 「……仕方ない子だね、貴方と変わらないわ」 母ちゃんの瞳には塩分の混じった水が溢れている。 久々に父ちゃんを見たようで。 J( 'ー`)し 「さて、ご飯食べて仕事に……あれ?」 リビングのテーブルに置かれた白い紙を手に取る母ちゃん。 こんなものは身に覚えが無いため、たかしの物だとはすぐにわかった。 J( 'ー`)し 「これって……まさか…!たかし……」 紙に書かれた内容は酷いものだった。 死ね シネ しね 消えろ たかし。 J( 'ー`)し 「……いじめられてるの?……」 何度か家に友達を呼んで仲良く遊んでいたたかしがそんな筈がない。 母ちゃんはそう自分に言い聞かせるしかなかった。
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