臆病者

14/16
前へ
/195ページ
次へ
「……清穆さん。」 暫くしてからセラは口を開いた。 「何ですか?」 清穆は何気なく返事を返す。 「自分は今、幸せです。確かに戦地は怖いけど、掛け替えのない仲間に出会えて、そして共に生きられる今が幸せです。自分はこれを壊したくない。それだけは真実だと自信を持って言えます。」 顔を埋めたままのセラには見る事は出来無かったが、セラの言葉に、清穆は本当に嬉しそうな輝かしい笑顔を浮かべた。 「俺もですよ。」
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加