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その日もいつものように仕事を終え、マンションへと戻ってきた。
時刻は午後7時だったと思う。
それまで、特に変わった出来事は起きなかった。
今日は映画でも観るか、いや、音楽でも聴くか、
などと思いながら鍵を取り出し、扉を開いた。
すると……。
「おかえりなさい」
女の声がした。
最初は空耳かと思って立ち止まったが、
「おかえりなさい、あなた」
もう一度聞こえた。
しかもよく聞いてみると、何人かが談笑している声もする。
慎重に扉へと近づき、一気に開けた。
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