佐々木家の兄弟は。

6/9
前へ
/260ページ
次へ
「違う違う違う!」 「え、違うの?」 なんで自分の名前が受け君のびーえるCD買えんだよ探してまで! 「ホモなんだと思ってた」 「直球!でも違う」 な、なんてことだ!弟に勘違いされてた!俺悲しい! 「普通に女の子が好きです」 「じゃあ何でそんな趣味……」 「そんな趣味とか言うな!俺の生き甲斐をっ。趣味は趣味だろーが」 「…そなんだ」 漫画を閉じて枕元に置き、俺のいるデスクに近づいてきた。 そしてそのまま俺の顔を覗き込んだ。 「ん?何」 「…じゃあ兄さんはさ、一回も男のこと好きになったことないの?」 「無い!」 「………………そ」 そう言って微笑んだと思った次の瞬間。 ──唇に落ちた柔らかい感触。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

594人が本棚に入れています
本棚に追加