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長いまつげが、揺れ始め、潤んだ瞳が現れる。
まっすぐに俺を見つめる清んだ瞳。
目覚めて最初にみずきの瞳の中に俺が、映る。
俺だけが、独占している甘い時間。
「おはよ」と努めて爽やかに微笑むと俺と視線が重なり合い
徐々に、意識が戻りはじめる。
と同時に、
みずきの顔が一気に真っ赤になった。
おっし!!
思わず心の中でガッツポーズを取る。
みずきに構わず、自分が仕掛けた作戦の成果を確認することに集中した。
相変わらず。みずきの反応は、予想を裏切らない。
真っ白な肌が、花びらを散らしたようにピンクに染まっていく。
細く縦に割れたヘソの辺りまで赤くなっている。
きっと、全身真っ赤だ。
YES!!! コンプリート! 完璧!
「もう!やだ・・・。」
はだけたパジャマの上着の端を掴み、サッと体を起こすみずきを逃すまいと、
すかさず唇を塞いだ。
「んっ。」
いつもの、柔らかな唇。触れるだけで気分が高揚する。
咄嗟に避けることもせず、
そのまま目を閉じるミズキを確認してから、
もう一度、
深く唇を重ね合わせた。
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