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このまま押し倒したい衝動に駆られるが。
タイマーでセットされたTVが点灯し、
事務的な口調のニュースキャスターが今日のトップニュースを淡々と話す様子に、現実に引き戻される。
とろんとした夢着心地のみずき目覚めさせるために、パジャマの襟を直してやる。
「遅れるよ?」
にっこり答えると、ハッと顔色を変えて慌てて立ち上がり、
「大変。もうこんな時間。」
と、いつもの台詞を残して、バスルームへとそそくさと消えた。
タイミング良く、
携帯のメール着信が来る。
たぶん・・
・・・・ノブだ。
シャワー音が、バスルームに響くのを確かめてから
みずきの携帯を掴み、ベランダ側へと移動する。
バスルームのドアから死角になる場所で再度携帯を開く。
パスワードもキーロックも設定は無い。
すぐさまメールまで進む。
いつもの行動。
先程着信したメールを開く。
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