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芸能プロダクションのシステムの問題。
明らかな、搾取する側とされる側との、関係が築かれている。
この事務所には、
タレント候補の研究生という名の
事務所の財政を支える人間がごまんといる。
彼らは、研究生として事務所に多額の在籍料を払い、この事務所に居る。
ボイトレは勿論ダンスレッスン。デモテープ作りの為のボーカルディレクション。
夢を叶える為に無駄とも思えるレッスンをひたすら受け続け、
レッスンを受けるために昼夜バイトをし、外部オーディションや事務所内オーディションに出るために、また金を払う。
仕事が決まれば、GOTOプロダクションのタレントという看板使用料が薄いギャラから搾取される。
それが、次なる深みにはまる罠だとは露知らず。
またレッスンを受ける事を繰り返す。
次こそは・・・・もっと大きな場所で。
もっとギャラの高い仕事・・・。
もう一度・・・あの世界へ・・・。
彼らの欲は尽きない。
彼らの夢を叶えるため、いいや・・。彼らの欲求を満たすため、
獲物を逃さないために、時折餌を撒いては、彼らに実績を積み上げるという
充足感を与えてやる。
細く長く、事務所に居続けてくれる事。それがいつまでも甘い蜜をすうために
必要な条件。
だから、かれらは、搾取されるだけだ。
事務所がバックアップしてくれるプロデビューが約束されているわけじゃない。
自分の金を払った対価のごくわずかしか見返りは戻って来ない。
声を掛けられるのは、才能が在ると認められた人間だけ。
落とした金や、在籍年数とは比例しない。
良いところまで行ったとして、ボイトレコーチが関の山だ。
永遠と抜けられない負のスパイラルの中に、
彼らは・・・・居る。
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