NEVER FXXKIN' MIND THE RULES

9/22
前へ
/36ページ
次へ
どこの事務所もそんなもんだろうが、 1年頑張った末、ダメなら失うものは果てしなく大きい・・・。 NAOTOが、声を震わせて、言葉を搾り出す。 「最初からさ。無理して・・・ 散々我慢したあげく、いいように使われて。 バンド解散なんて格好悪りい事出来るかよ・・・。 バンドのメンバーに・・・。 もう二度と戻らないって啖呵切って出てきたんだ。 見るって話だったから乗ったのに ・・・今更なんだよ・・」 「こんな話なら・・・・俺は、やらねえ。」 かっこ悪い本音をぶちまけて、床に唾を吐き捨てた。 こいつは、辞める気だ。 出ていこうとするNAOYAを止めるために、 糸井は地面に手を付いた。 10才以上も年下のクソガキに土下座をしている糸井。 かっこ悪すぎ・・・。 「待ってくれ!! これは、全て、君達の為なんだ。 私は、君達が輝く姿を見たい。 大舞台に立ち、 多くのファンに囲まれる姿を一緒に見たいんだ。」 「事務所が言っている事が、納得出来ないのは充分判っているつもりだ。 皆の好きなようにさせたいって、本当は私だって、そう思っているんだ。 だが勝ちあがりたいなら、 この業界で生きていきたいのなら、 私を・・。事務所を信じて付いてきて欲しいんだ。」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

126人が本棚に入れています
本棚に追加