126人が本棚に入れています
本棚に追加
この3人は、デビューという話を受けた時にバンドを辞めて来たメンバーだ。
俺だけは、デビューの話が確定するまでは何があっても、
【EINS]に、しがみついていようと思った。
みずきのためでもあったが、
デビューの話が立ち消えた時、俺の活動場所を失くなってしまう・・
それだけは避けたかったからだ。
恨めしそうな顔でOTOWAが、俺を見つめる。
バンドメンバーに金を渡して口封じしろというのが、
糸井マネージャーの最終手段だった。
金で解決出来るメンバーじゃないと思ったが、
このおっさんに泣きつくような真似はしたくない・・・
OTOWAが、次の収入源を探す。
「じゃあさあ~、糸井マネージャー・・・
女はどうします?。
デビューにあたって、
一掃しておけってここに書いてありますけど・・
うざい女が多くって・・・。」
「こいつらと縁切るために、
手切れ金とか・・・なんとかならないっスかね?」
バンッと、机を叩き立ち上がった。
かったるそうに言うOTOWAを思い切り睨みつける。
コイツは馬鹿か!!
こっちのほうが、大事な案件じゃないか!!
「どういうことだよ・・・・」
声が裏返り、うまく言葉にならなかった。
俺の言葉が伝わらなかったようで、
糸井は、別の手段を使い、
金を事務所から出させようという魂胆のOTOWAの質問に対して対応する。
最初のコメントを投稿しよう!