FROM YOUTH TO DEATH #2

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「あーテストテスト」 マイクの調子を確認するために声を出す。 ノブくんと目が合ったが、なぜか目を逸らされた。 そんなに...変かな?この格好。 崇のライブの時と同じ衣装を身に纏い。 ショートカットのカツラを、被る。 完全とは言えないけれど。 気分は【EINS】のリヒトだ。 マイクスタンドの高さを調節した後、靴紐をきっちりと結び直した。 ぴかぴかに磨かれた、5アイレットの革靴。 リヒトと同じ黒に白のステッチが斜めに入ったデザインのものだ。 崇の誕生日に、歌を披露したいと、言い出したのは私。 演出は、山内君(クラウト)と渡君(トア)だった。 【EINS】の歌を歌うのなら、徹底的にリヒトのコピーをする事を押した。 黒のYシャツに細い黒のネクタイ。 ブラックジーンズとぴたりとLIVEの時と、同じ衣装を用意された。 ココまでお膳立てをされておいて、大学祭で歌った歌を歌いたいだけだから、そこまではちょっと...。 ...なんて、言えるはずも無く。 私の思い描く妄想は形になり、今日、本番を迎える。
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