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「猫屋みずき、」
名前を呼ばれ、
「はい」
と即答するみずきの素直さに、思わず笑いそうになる。
「汝は、輝井 崇を、夫とし、
病める日も、
健やかなる日も、
共に過ごすと誓いますか？」
俺の発言に、さすがのみずきも目が点状態だ。
話のオチどころを探している。
・・・・・落ちなんかねえよ。
「え・・・・？」
理解してないみずきに、わざと、うおっほんと咳払いをする。
「もう一度言う、俺と一緒になる？」
みずきに詰め寄った。
口を大きく開けたまま、固まっているみずきの左薬指に指輪をはめる。
自分の指にも再度はめ直した。
長い間、一緒に時を過ごしていたため、指輪の跡がくっきりと白く残っている。
今までずっと言いたかった言葉。
でもどうしても言えなかった言葉。
俺が、一番欲しいものを、手に入れる。
「結婚して。みずき」
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