90人が本棚に入れています
本棚に追加
一瞬やってくる静寂。
みずきに俺の言葉の意味が浸透するまで、
透き通る水晶玉のような瞳の奥を見つめ続けた。
みずきが嗚咽をあげて、泣き出した。
大粒の涙がボロボロとこぼれ落ちる。
「・・いいの?」
聞き直す、みずき。
「私で・・いいの?」
謙虚すぎるみずきの質問に、笑顔をつくる。
「俺で。いい?」
聞きたかった答え。ずっとずっと・・知りたかった。
「・・崇の・・お嫁さんにしてください・・」
しゃっくりをあげ。みずきが泣きながら言う。
手のひらでみずきの涙を掬い取った。
綺麗な涙。純粋でどんな時でも透明なままだ。
涙が止まらないみずきに、
この先ずっと一緒に人生を共にする契約のキスを捧げた。
最初のコメントを投稿しよう!