Das Licht ist erloschen

5/10
前へ
/39ページ
次へ
優しい理由が判明して、疑問が消失する。 「何でも、ありません」 「そう?何かあったら言って頂戴いつでも相談に乗るから、準備が出来たらいらっしゃい。それまで、こっちで対応しておくから」 鼻歌でも歌うような陽気な口調で、仕事を引き受けてくれた主任が部屋から出るまで見届けた。 ドアが閉まった途端。 ロッカーに背中を預けて、足をだらりと伸ばした。 「はあ」 まぶたの上の氷の塊を指先で押し付ける。 会社に入って来た時の、同僚の表情。 常に受付に居る仲間の顔を見ずには、ロッカーへと向かえないことが、こんなに屈辱的で恥ずかしい事だと、初めて感じた。 「やっぱり....休めば良かった.....」 どうにもならない不満を口に出す。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加