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「車とかってさあ、貢いでもらうんでしょ?
そのうち買ってくれるお客さんに出逢えるんじゃないかな??」
聖琉の隣で、笑いかけてみたが、
彼は、頬を膨らませて眉を寄せた。
「この車だけは自分で何としても買う。
自分が頑張ったって褒美はさ、人から貰っちゃ意味がないじゃん。
絶対手に入れるぜ!!」
ウインドー越しにびしりと、人差し指を車に向けて突き出し、決めポーズを取る彼に、
「ファイト!!聖琉!!頑張れーー」
賞賛の拍手を贈った。
「見ててよ、一位絶対取るからさっ」
片目をつぶり、ウインクをして彼は、夜の新宿に消えて行った。
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