RAINBOW #2

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「身元はしっかりこっちで管理してるから安心だしさ、 ソフトドリンク無料だし、そのへんのネットカフェに来る感覚で、 暇つぶしがてらに遊びにおいでよ~ ぜーんぶタダだしさ~」 美味しい話。 乗らない手は無い。 「....ん~~ まあ、考えとくね」 男の横を通り過ぎ、出口へと向かった。 一旦退散。 ほんの一瞬だけ 興味が無いフリをしただけ。 ☆☆☆ 翌日..... 再度あの店に訪れた。 入り口に居る、 年配の男性に、タイガの名刺を見せると プロフィール用紙を渡された。 名前と年齢。 趣味や特技、 週末の過ごし方など... 住所や電話番号などの個人情報の記載場所は無く、 身分証を出せとも言われない。 これぐらいのアンケートなら、 適当に書いても良さそうだ。 いつものように、 適当な名前を記入する。 『田中 モカ』 『二十歳』 適当に埋めた用紙を男に渡すと、 PCロックを外すための、USBを渡された。 細長いスティックを指先で玩びながら、 先日と同じ、 センター街を行き交う人々が覗ける 窓際の席にあるPCの電源を入れる。
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