RAINBOW #4

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「ここに、、200万はいっています!! 残りは、少しずつ渡しますから、 ここに、この店に置いてもらえないでしょうか? お願いします!!」 通帳の固い紙を握りしめながら、 頭を深く下げた。 「ええ?手付金入れてもらってもなあ、 他の車入れる手配しちゃったし....」 揺れる視線を、車と私へと交互にむけながら不満を、男は告げた。 「お願いします!!此処にこの車がないと困るんです! お願いします!!!絶対に払いますから!」 「お願いします!!」 男の足にすがりついた。 手に握り締めたのは、ウチが作った通帳。 この中の数字の全ては、 いつか彼のために使おうと思っていたお金だ。 だったら、 今此処で使うべきでしょう? 「わかったよ。 でも、早く支払い終えて引き取りに来てよね。 こっちも ずっと置いておくわけには行かないからさ」 溜め息混じりに渋々だったが、男が引き受けた。 その言葉に、心の中に光が差し込む。 「は、はい!!アリガトウゴザイマス!!」 思いっきり頭を下げ、 自分の胸が熱く、そして、目尻から涙が溢れていることに気づいた。 嬉し泣きなんて、 そんな涙を流すことなんて、一生無いと思っていた。 ほんの少しだけ、彼の役に立てた。 ほんの少しだけ、 ウチが居る意味が生まれた。 ただそれだけが、 嬉しくて仕方なかった。
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