RAINBOW #4

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いつものように、 渋谷に着いたあと、制服を入れた学校鞄を、 モヤイ像側にあるロッカーに入れて、 PCカフェへと向かった。 センター街のアーケードに入る手前で、 人だがりが出来ていた。 2台のパトカーの赤いランプがくるくると音も無く回り続け、 黄色い立ち入り禁止マークのついた黄色いテープと赤いコーンが、広い通りを塞ぐ。 「え?いったいなに?」 「殺人?」 「ええ?事故ジャン?」 口々に口にする噂。 飛び交う噂とは裏腹に、外に居る警官達に緊張感は無く、 殺傷されて傷ついた人の姿もない。 ウチの前に陣取るのは、大きなカメラを肩に乗せたまま、雑居ビルの入り口付近を撮影していた。 そのビルに用があるって言うのに、.... 舌打ちをしたが、恐ろしい答えが頭をよぎった。 「出て来たぞ!!」 カメラマンがさらに前へと進み、 それと同時に人々が騒ぎの先を見ようと、通りを塞ぐ警官隊を押した。 中からスーツ姿の男達がぞろぞろと現れた。 カーキのハーフパンツに黒のベースボールキャップを目深に被り、視線を左右に泳がしながら歩くタイガの姿。 両手には手錠がしっかりとつけられている。 「....うそ。...」 言葉に鳴らない悲鳴をあげそうだった。 その奥から、受付の男や、そしてフードを被った客であろう男、 毛布を頭に被った女達が後に続く。 その中に、居るスーツを着た背の高い男。 「...徳山」
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