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「警部、」
「なんだ?取調べ中だぞ?」
「は!新たな被害者が出た模様です。」
机を握り締め、俺を見下ろしていた刑事の表情が苦々しく固まり、
若い刑事へと視線を向けた。
「確かか?」
「はい、状況証拠からして、本件と一致するという話でして、
現場が、埼玉県草加市と言うことですので、
埼玉県警との合同捜査になるため、
本庁(警視庁)のほうからもいらっしゃるようです。」
その言葉に、俺が、声を上げる。
「へえ~~~~で?俺に何の用ですかね?刑事さん!」
「っち、高嶋、こいつの釈放の手続きをしてくれ」
ファイルを閉じ、
そそくさと出て行こうとする刑事に
もう一人の高嶋と呼ばれた刑事が待ったを掛けた。
「それが...」
神妙な面持ちで、小声で会話を続けている。
「....んだと?」
「瀬名...お前もついて来い」
「なんだよ?もういいだろ?俺がここにいる間に起きた事件だろうが?」
「今回の事件の被害者な...瀬名アヤカ、お前の妹だ。」
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