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「申し訳ないね、萌さん。
身体が大変な時に押しかけて」
いえ、と小さく応えると、
長谷部刑事は思いのほか
人懐っこい笑顔を向けた。
母に勧められ、丸椅子に
腰かけた二人は、内ポケットから
手帳を取り出した。
「ではまず、今日、なぜ
あの部屋に居たか、
聞かせてもらえるかな。
白井耀司さんとの関係も、
含めて」
長谷部刑事にそう言われ、
わたしは一瞬迷って、
視線を逸らした。
レナさんの事を、全て
話してしまって、
いいのだろうか。
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