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キーンコーンカーンコーン……。
烏が駄々をこねていると、チャイムが鳴った。
これが私達の下校の合図となっている。
「ちぇ。さ、帰ろか」
烏が残念そうにしつつ、鞄を肩に掛けた。
それを合図とばかりに、辰や茶毛も鞄を肩に。私もそうした。
烏、茶毛、辰、私の順に教室から出、私が錠を掛けた。鍵をさし、閉める。
これも誰がやるとは決まってはいないが、基本的に私がやっている。
「また明日、な!」
そう言って私以外の三人は階段を下りていった。
最早私が一緒に下りないのは恒例となっているようだ。
「……」
私は階段を下りずに上り、二階から三階、三階から最上階の四階へ。だが、目的地は四階から更に上、屋上。
いつものように鎖にささった錠を開け、抜き、そして鎖を解く。
――私の癒し、第二弾だ。
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