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「それで周りが近付きやすくなったのも事実だわ。いい事なのよ、きっと。」
だけど、の言葉と共にぎゅっと握られたアスカさんの拳を、両手で優しく包み込む。
「…痛くなりますよ。」
「つい、ね。」
ゆっくりとほどかれた指が私の指に絡まると、それを見つめながらアスカさんは再び口を開いた。
「幸せって凄く怖い。弱っている時に入ったヒビは、こうして広く深く広がる。」
「怖い…」
「幸せボケって言うのかしらね?お互いがそうなると、こうして普段なら起こらない展開が起きて今の雅ちゃんみたいに…泣く必要もない事で泣かなければいけなくなる。」
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