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「そう、凌ちゃんと嶺がね」
「…はい。」
ここ数日の出来事を話終えて、もう冷めてしまった珈琲を一口飲めば口の中にほどよい苦味が広がった。
「嶺を一発殴らなきゃ駄目かしら。」
「殴っ…。嶺はきっと悪くないです。ただ私が…ちゃんと聞いていたら」
「そうね。雅ちゃんも悪いわ。」
「…っ」
「だからーーー…」
と言って私の方へのびてきた手に思わずぎゅっと目を閉じると、おでこに小さな痛みがはしる。
「…アスカさん?」
「雅ちゃんはこれで勘弁してあげる。」
閉じていた目をあけて、やっと自分が何をされたのかを理解した。
「でこぴん…」
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