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とは言ってもやはり友達に憧れた時期もあった。
冗談を言い合って、放課後に遊んだりしたりして、気の置けない友達が居てくれたらきっと世界は変わって見えるのだろう。
まあ、全部想像だけど。
それに居なくても今まで困った事なんて無いし。
あ、でも今日からの寮生活で何か変わったりして。
ふとこの後の事を考える。
今日から裕紀はこの私立桜山高校の二年生になる。
この高校では、二年生から高校付属の寮に入らなければならない。
なんでも、社会性を学ぶ為だとか。
一年生からでは無いのは、単に部屋の数が足りないからとか。
量の構造を広々と作りたかったらしく、当初より大幅に部屋の数が少なくなったらしい。
が、しかし。その分快適な空間を作り出せたと去年学園長が得意気に話していたのを思い出す。
それで部屋数足りなくなったら本末転倒じゃねえのかよ。
壇上の学園長を呆れながら見上げ当時の裕紀はそう毒づいたものだった。
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