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プロローグ
ここは魔法の世界
魔法の世界と言ったら皆が想像するのではないか?
偉大な魔法使いが悪い強大な敵と戦って勝つと言うシーンを。
このようなことは本当にある。
しかし大体の魔法使いは、自分の力を悪用したり、魔法の力を持っていても別に何もしないというのが多い。
その何もしない魔法使いの中にエルストと言う学生も入っていた。
エルストは毎日7時ピッタシに起き、必ず大きくあくびをしてから冷蔵庫に行き牛乳を1リットル飲む。
そして歯を適当に磨いてからテレビをつけ、ソファーにだらしない姿勢で寝る。
そして15分程するとテレビを消し、床をゴロゴロと転がる。
「あー、マジ人生面白くねー」
ボサボサの赤い髪を揺らしながらマイナスなことを言う。
そんな様子を見て、エルストのドラゴン系相棒魔獣のメイグルが当たり前の様に言う。
「じゃあ学校行こうよ」
エルストの顔の上で翼を何度もバタつかせる。
エルストは面倒くさくその翼を手で追い払いだるそうに言う。
「だって学校行っても面白くないもん」
「それでも行こうよ、じゃないと僕ずっと中級魔獣のままだよ」
「いいじゃん別に中級魔獣で」
「だめ、僕は別次元になりたいの」
メイグルの願望にエルストは興味がないようだ。
「面倒だし却下」
「いいじゃんエルストならすぐだよすぐ」
「いけても超級までだろ?」
「いや、別次元まで行けるって」
エルストはメイグルの言葉に反応し、やらしい笑みを浮かべた。
「じゃあお前は“あの儀式”出来んのかよ?」
メイグルは明らかに一瞬で引きつった表情になった。
そして絞り出すように声を出した。
「“次元越え儀式”だよね?」
「そっ、お前みたいな泣き虫に出来んのか?」
次元越え儀式とは、まず魔獣が召喚された時が下級魔獣と言われる。
そして下級魔獣とその魔獣を召喚した魔法つかいと3年間魔法の学校に行くと中級魔獣となる。
「中級魔獣が魔法使いと特別な授業を受け、そして魔獣が校長のサブ魔獣と戦い勝ったら超級魔獣。
その後、超級魔獣が魔法使いと一緒にある儀式を成功させたら別次元魔獣となれる。
それが別次元魔獣だ。
聞くと頑張ったら出来ると思うが、別次元儀式を成功した人はいままでで1人もいないと言われている。
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