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白井さんは、
ベッドサイドに置かれた
時計に目をやった。
「…もうすぐ、時間だな。
…急いで、話さないと…」
そこで白井さんが
軽く咳込んだので、
サイドテーブルの上に置かれた
ミネラルウォーターを手に取った。
ペットボトルの口に
ストローを挿し、
口元に差し出す。
「ありがとう」
白井さんは水を一口含んで、
ほっとしたように息をついた。
「疲れた?」
「いえ…」
「話、続けても大丈夫?」
「はい」
わたしが頷くと、白井さんは
再び天井に目を向けた。
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