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気付くと視界には光を遮断され、真っ暗になっていた。
目の前には、男の顔。
あたしより頭一つ分背の高い男に見下ろされ、顔の横には男の腕が通っている。
突然の出来事に頭がフリーズしていたあたしは、ハッと我に返る。
「な、何すんのよっ!」
男の腕を振り払おうとするけれど、びくともしない。
「男に力で勝てる訳ねーだろ」
男はフッと鼻で笑って、顔を近付けてきた。
キ……ス、される。
「やだっ!」
「……!!」
唇がつく、あと1㎝のところ。
あたしは無我夢中で、膝で男の急所をギリギリで蹴り上げた。
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