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直後、絶妙なタイミングで 母が病室に入って来たため、 具体的な約束をすることが 出来ないまま、先生は 学校へ向かってしまった。 夕方には退院許可が出たため、 家に戻って携帯を充電し、 届いていたはるきちからの メールを開いてみると…。 『体調が良くなったら、 すぐに会いたい』 フッと会場に照明が灯り、 わたしははっと我に返った。 シートが自動でゆっくりと 起き上がっていく。 演目が終わった場内では、 ざわざわと客たちの声が 上がり始めた。 こちらを見た春山先生が、 怪訝そうな顔をする。
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