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「初めて会った時、 すぐに気付いたの? わたしが、 …笹森さんに、似てるって…」 「……」 先生は、わたしの顔を 静かに見つめた。 「そうだな…。 確かに、お前を初めて見た時、 俺は、久し振りに あいつのことを思った。 それはたぶん、お前が 彼女に、似てたから」 「……」 「でも、実はそれは、 俺にとって、お前が 思っているほど 重要なことじゃなくて」 「…え…?」 「だって、似た人を見かけて 彼女を思い出す事は、 今までも何度もあったし。 それだけでお前に 特別な感情を抱くはず、 ないだろ」 「……」
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