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目を開けるとそこはいつも寝ている自分の部屋のベッドの上にいることに気がついた。
「起きたか。」
声の方を見ると椅子に雅司さんが座っている。
「もう土曜の昼だ。」
もうそんなに時間が経ったのか。俺は起きるために体を起こした。
「ぃった…」
スッゴく腰が痛い。俺はベッドに倒れそうになったが雅司さんが支えてくれた。
「やり過ぎたな。」
雅司さんは申し訳なさそうに顔を下げている。
「なあ、真矢。」
「はい?」
先程の顔とは打って変わり雅司さんは真剣な顔付きになった。
「昨日のこと覚えてるよな。」
「…っ。」
昨日のことって大川さんの会社でしたことだよね。あんなこと忘れる訳がない。
「よかった。忘れてなくて。」
そういって雅司さんは俺を抱きしめた。
「離して下さ…」
「駄目だ。」
最後まで言う前に雅司さんは言った。
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