岸和田 清 その1

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「キヨくん……」  美知子が心配そうな目で見つめる。 「美知子……僕は最低な男になるかもしれない」  僕は彼女にもっと不安になるような言葉を投げかける。 「ううん、キヨくんはいつだって最高だよ。私だって……あの人嫌いだもの」  その言葉に僕は驚いた。美知子は八方美人というか、誰にでも良い顔をするような子だ。けれどそんな美知子が嫌いだとはっきりと言った。  やっぱり、峰岸は危険だ。僕は峰岸たちが扉の奥に消えていくのを見ながら、そう思った。  あいつをどうにかして倒さなきゃ、僕たちは……  どうなるかは分からないけれど、良くないことが起こりそうだ。
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