熱海5

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俺は、 「どうして、教えてくれなかったの?」 と聞くと、 「サプライズ。」 とはぐらかすかの様に言った後、 「だってゆっくり話す時間なかったし、旅行したかったの」 と笑って答えた。 確かに一緒に住んでいても、 俺が帰ったら瑠奈は寝ていて、俺が寝ている時に仕事に行く。 結構式場で働いているから、日曜も仕事もあるけどなるべく休みにしてくれた。 でも瑠奈が仕事の時は、 夕方迄寝ている事が多かったし瑠奈の帰りに、 待ち合わせして出かける事も多かった。 そう考えると、 普段のメールでお互いの状況、予定を話しをしている事が多かった。 もう四年以上一緒にいるのに、 その時も、君がいなくなるまでは、 君の不満とか、不安とか、 ほんの一部しか知らなかったんだね。 知ってるつもりでいて、 気付こうともしなかった。 話す事の大切さを。
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