桜の空 第5話

妊娠 #2

次の日から、瑠奈は朝起きて仕事に行き、俺は夕方起きて仕事に行くとういつもの日常に戻った。

俺の方は会社が、12月に歌舞伎町にもう１店舗オープンする予定があり、今いるお店を抜けてそちらの準備にまわった。

これまで何度か新店舗オープンに関わった事があるが、看板や店のロゴを作る業者との打合せ、何社もあるスカウト業者の打合せ、毎日何件もある面接、店舗の無料案内所に載せるビジョンの考案、案内関連の書類づくりや、従業員のマニュアル作りなど非常に忙しく、営業見ている方が楽だった。

朝方、面接をする事もあり、
帰る時間もバラバラになった。

そんな忙しい中で、誕生日を向かえた。

午前０時ピッタリに、
バースデーメールをくれて家に帰ると、瑠奈は約束通りグラタンを作ってくれていてくれた。

温めて食べた。

とても美味しかった。

そして嬉かった。

寝ている瑠奈に「ありがとう」と言って頭をなでた。