花言葉 エゾギク

7/19
前へ
/35ページ
次へ
俺は目の前のテーブルに並べられた物で食事を取っていた。 瑠奈が、少ししか食べない事を気にしながら。 「ゆっくりでいいから、もうちょっと食べてね」 と俺が言うと、 「うん。」 とだけ答えてくれた。 俺は聞きたい事が沢山あった。 昨日聞いただけでは、理解しきれてないし、動揺や感傷もあって聞きたい事が聞けなかった。 寝る前は起きたら聞こうと思っていたが、今の瑠奈の様子では、聞きづらかった。 聞きたい事は、 病気の詳しい事、これからも治療が必要なのか? 昨日瑠奈が言った〔赤ちゃんが出来なくなるかも知れない。〕 かもしれないって事は、出来る可能性があると言う事なのか? 瑠奈は俺との事をどうしたいのか? その様な事を俺が理解しないと、瑠奈を支えようとしても、自分の感覚だけじゃもっとその事実を知っておかなければ、逆に瑠奈を傷つけるかもしれないから。 瑠奈も話すのは辛いはずだけど、 聞かなくてはいけないと思っていた。 そんな事を考えているうちに、出勤準備をする時間が近づいていた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加