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もう頭の中から生まれる俺の思考の糸たちは、早いスピードで沢山生まれ、早いスピードでそれぞれが好きな方向に走り、あっと言う間に細かく きつく絡まって言った。
さゆり「もしもし、もしもし、しゅん」の声に我に帰った。
しゅん「あっごめん。ねぇ瑠奈が妊娠した時は?腫瘍あったの?
だって子供下ろして三ヶ月だよ。
そんなに腫瘍って早く成長するの?」
医者じゃないのに、気になる質問をぶつけてしまった。
さゆり「分からないけど、妊娠した時はその事は言ってなかったよ。
でも、前から子宮の病気はあったんた。
実は瑠奈、しゅんと付き合う前にも子宮筋腫の手術してたんだよ。
病気の事はあんまり言いたくないけど……
でも、今瑠奈が側にいたいのはしゅんだから手紙書いたんだよ。だから支えてあげて。」
しゅん「わかった。ありがとう。
さゆりちゃんも瑠奈に電話も、メールでもいっぱいして下さい。
俺だけじゃ元気に出来るか分からないし、
瑠奈はさゆりちゃんが大親友だって言ってたから。お願いします。」
さゆり「分かってるよ。近いうちに会いに行くよ。お茶でも誘って見る」
しゅん「お願い。もし瑠奈が乗り気じゃなかったら、俺の家に行ってあげて。
俺3時には家を出てるから、二人で話してほしい。
瑠奈が思ってる事を教えて欲しいんだ」
さゆり「分かったよ。瑠奈が出てこなければ、しゅんの家を行くね。」
しゅん「ありがとう。色々ごめんね」
さゆり「うん。またね」
と言って電話をきった。
俺は、ただただ呆然と立ち尽くしていた。
インカムで営業が始まったのを告げられても、暫くその場から動けないでいた。
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