1人が本棚に入れています
本棚に追加
花言葉 瑠璃 #2
その後エレベーターに乗り、お店に戻った。
営業は始まっており、なん組かのお客様が来店していた。
一人の従業員がよってきて、
「何処言ってたんですか?インカムで、何回も呼んだんですよ。」
と言われた。
「ごめん電話してた。インカムの電源いれ忘れてた。どうしたの?」
と訪ねると、
「れいなさんの同伴のお客様が呼んでました。」
同伴の時は、すぐヘアメイクに入るが、20分位はかかる、その間ヘルプの女の子が着いているが、
なかには俺がつくお客様もいた。
俺はすぐに席に着いた。
「いらしゃいませ。すみません。」
と言うと、
お客様は「何処にいってんだよ。
まぁ飲めよ。」
と言われたので、ビールをいただいた。
「すみません。イヤ下痢気味で、
トイレにこもってました。」
このお客様は、アフターも何度か付き合った事があり、多少ふざけても大丈夫な、職業不明の40代の金使いの良いお客様だった。
「お前性病だよ。それ。」
とお客様がいい、
俺も乗っかって、「多分そうですね。」
と会話していると、オーダーしたビールが届いた。
お客様のグラスの下の方に、自分のグラスの上の方を会わせて。
「頂きます。」
とビールを一気にいただいた。
「お前一気かよ。金使わせようとして。」
とお客様が言った。このお客様は、
ストレートに、はっきり物をいう。
俺は、「遅れた、おわびとしまして。」と、笑顔で答えた。
そしてもう一杯オーダーすると、れいながヘアメイクを終え、席に着いた。
お客様は、俺をいじりながらも 会話を楽しんでいた。
2杯目のビールを飲み終えた頃、
黒電話の着信音がなった。
俺はお客様にグラスを会わせて、「ごちそうさまでした。」
とお礼を言い席を抜けた。
最初のコメントを投稿しよう!